生徒のやる気の引き出し方 / 一代で生徒数2000人の塾を作った塾講師が語る

「やればできる子なはずなのに、、、生徒の“やる気スイッチ”が入らない──」
そんな生徒への指導に頭を抱えていませんか?

今回は、生徒数2,000人規模へ教室を伸ばしたジュニア先生が、実践してきた「やる気の引き出し方」に迫ります。

生徒指導と経営を両立させたい塾経営者必見のヒントを、ぜひ本編でご覧ください。

<登場人物紹介>
ジュニア先生:大阪で2,000人以上の生徒が集まる、開智総合学院の塾長。

たまちゃん:とある塾の教室長で塾の経営について学ぶインタビュア。

たまちゃん:
多くの先生方が悩まれるポイントだと思うのですが、生徒のやる気を引き出すコツのようなものはありますか。

ジュニア先生:
生徒のやる気を引き出さないといけない場面は色々あるので、一概には言えませんが、私は定期テスト前の目標設定を大事にしてきました。
コツと言えるかわからないですが、「目標を数値で立てさせる」「その目標数値に先生がコミットしている」ことが重要だと思います。

たまちゃん:
具体的にはどういう感じでしょう?

ジュニア先生:
例えば、次の定期テストについて「次はもっと頑張る」というような目標ではなく、具体的に数値で目標点を書かせます。

たまちゃん:
「英語で70点」とかですか?

ジュニア先生:
そうです!
ただ、多くの生徒は「何となくこれくらいの点数を目標にすればよいかな」という感覚ですので、ここで生徒と向き合って対話をして、適切な目標を引き出していきます。
これによって、生徒本人の内から出た、腹落ちした目標になります。

たまちゃん:
どういう話をされるのでしょうか?

ジュニア先生:
「次の定期テストに向けて、めいっぱい勉強したらどれくらい勉強時間とれそう?」
「平日は3時間、土日は5時間は勉強したとしたら、何点とれると思う?」
「前回は英語は64点とれたけれど、あと何点うわのせできると思う?」

というような質問をします。

大切なことは、生徒が目標に対してしっかりしたイメージを持てる、ということです。

たまちゃん:
どういう話をされるのでしょうか?

ジュニア先生:
「次の定期テストに向けて、めいっぱい勉強したらどれくらい勉強時間とれそう?」
「平日は3時間、土日は5時間は勉強したとしたら、何点とれると思う?」
「前回は英語は64点とれたけれど、あと何点うわのせできると思う?」

というような質問をします。

たまちゃん:
目標の聞きだし方がポイントなのですね。

ジュニア先生:
はい。こういうやりとりをすると、生徒が「72点」というような、より細かい数値を目標にしたりします。
これが、本人の内から出てくる目標です。

たまちゃん:
なるほど。

ジュニア先生:
そうやって各教科の目標得点を聞き出して、表にして、合計点を計算します。
そして、その目標の得点が取れたらどのように目の前の現実が変わるか、見える景色が変わるかを話します。
その点数がとれたら、クラスの中ではけっこう勉強ができる子だと言われるようになるかもしれない、進学先は今はA高校の実力だけどB高校に行けるようになるかもしれない、というような話です。

たまちゃん:
目標を達成した後、何が変化するか、そこまで話をされるのですね。

ジュニア先生:
そうです。
そして、一番重要な変化は、きっと頑張った自分を誇らしく感じる、ということです。

たまちゃん:
うんうん。

ジュニア先生:
目標は数値でたてる、それも本人の内からでた数値で。
そして、この目標設定に先生も立ち会っている、このことが生徒のやる気を引き出します。
すぐに達成できる簡単な目標ではダメだし、目標が高ければよいというものでもありません。
その生徒の状況をみながら最適な目標を一緒に考える。
目標設定は普段から指導している先生にとっても、真剣勝負の場なのです。

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